午前中事務仕事。

午後から川崎へ。うちのバイトくんが出演してるとのことで、そのバイトくんと『パッチギ!LOVE & PEACE』を観に行く。
井筒監督の作品は失礼ながらこれまでほとんど興味がなく、こういうきっかけがなければ絶対に観なかったが、観終わってもっと前から注目しておけば良かったと思わせてくれる作品だった。朝鮮人差別という大きなテーマをあまり重くし過ぎずに適度にサイドストーリーを挟みながらの展開をテンポが良くていいと思うか物足りなさを感じるかは好みが別れるところだと思うが、オレ自身はテンポの良さが心地好く感じられた。まあもうちょっと深く掘り下げてほしいという思いもあったが、一つのテーマをあまり深く掘り下げ過ぎずに雰囲気で感じさせ、テンポ良くストーリーを展開させていく独特な感性が、おそらく井筒監督という人が今多くの人に支持されてる理由の一つなんだろうな。

でうちのバイトくんだが、出てたのは正直一瞬だけだった。これをどう解釈するかはこの事実をどの視点から見てるかで大きく別れると思うが、オレはすごく可愛そうになってしまった。彼は去年この映画のオーディションに合格してから約半年間役が決まらず待って待ってようやく年末にロケがあったそうだ。で実際にロケ現場に行ったらスタッフの「はいじゃあ髪切って」の一言でバリカンで丸坊主にさせられ、撮影したそうだ。そこまでしてても実際に使われるのはセリフのシーンはカットされ、ほんの3〜5秒程度の出演になってる。オレは映画等の演技の世界は素人だから詳しいことまでよく分かんないが、もちろん主役級の方々は井筒監督から観て光るのもがあるというか輝いてたんだろうとは思うが、彼と今回の主役級の方々と演技の実力はそんなに変わらないと思う。ただ唯一違うのは名前や存在を監督やスタッフにどれくらい知られてるかということ。これを知らずに素人の人たちから「まあもっと頑張らないと」なんて言われると、実はものすごく堪えるんだよなあ……。こういうことがよく分かるから彼がとても可愛そうになってしまった。彼もそういうことがちゃんと分かるヤツだから「また頑張ろうと思えたから良かった」と言ってたが、その一言がとても切なく聞こえてしまう。

皆すごく頑張ってる。売れるか売れないかなんて、運と縁、そしてそのことによる光の当たり方の違いが一番大きいのに。TVのドキュメントで取り上げられたり、北野映画に出させていただいたりして、それなりに売れかけたりもしてるオレが言ってるんだから結構説得力があると思うんだけど(苦笑)うちのバイトくんがチョイ役でオレが北野映画で結構良いポジションで使ってもらったのなんて、力量の差なんてまったく無い。
売れるかどうかなんてそんなもんだ、ということが分かっちゃったからそんなことをあてにするより自分の芸を研くことだけを考えた方が良いと思ったからオレは"メジャー化計画"をやり始めたんだから。映画を観終わり、バイトくんとお茶を飲みながらそんなことを語り合う。
今、うちのバイトは演者側の人間ばかりだけど、これは結構やりやすい。やはり演ってる者にしか分からないことがいろいろあるから。まあそれで結果的にお互いのキズを舐め合うことにならないようにしなきゃならないんだけど。

絶品のステーキ!その後、夕ご飯を食べに川崎からほど近い場所で知り合いがやってるステーキ屋『びっくり亭』に久々に行く。マスターや奥さんと話してて分かったんだけど、気づいたら約1年半ぶりくらいになってた。ずっと行こう行こうと思いつつなんとなくタイミングが合わず、気づいたら1年半も経ってたとは!
でここのステーキは実に美味い!肉自体もとても柔らかく美味しいが、なによりその肉の味付けが実に良い。まあもともとずっとフランス料理のシェフで超一流のホテルでやってたのが体力的な限界で今現在このステーキ屋に来たっていうんだから、そこいらのステーキ屋とはレベルが違うわけだ。
おおいに満足し帰宅。

 帰宅後、所用。

その後深夜までトークライブの準備。

一本の映画からいろんなことを考えさせられた一日だった。